私が選ぶ韓国ドラマランキング1位から5位は、もうご覧になりましたか?
僅差でベスト5にはランクインしませんでしたが、どれも力作ばかりです。韓国のドラマは、どうしてこう粒ぞろいなのでしょうか。近年だけでも、こんなに層が厚いのには驚きです。
では、6位から10位のドラマをお楽しみください。
第10位
『梨泰院クラス』
金と権力にものを言わせて、強者が弱者を徹底的に痛めつける。これが韓国ドラマというものかと思わされた一作でした。1話、2話は可哀そう過ぎて観ていられませんでした。ですが、この実直で正義感溢れる主人公が、正攻法でのし上がっていく。また、途中でお供となる仲間たちと出会って一枚岩になる様は、童話「桃太郎」を彷彿とさせます。覚悟を決めてご覧ください。
第9位
『トッケビ~君がくれた愛しい日々~』
トッケビとは、韓国における幽霊、あるいは神して祀られることもあるそうです。このドラマでは、呪いをかけられて不滅の命となった元兵士であるトッケビと、生身の人間の女性とのファンタジーラブロマンスになっています。人間が生まれ変わりながら紡ぐ因縁の物語に涙するかもしれません。
第8位
『サイコだけど大丈夫』
反社会性パーソナリティ障害をもつ絵本作家。これだけでも意表を突いてきますね。この役を演じるソ・イェジが、美しくて恐ろしくて可愛らしい。もう一つの柱となるのがある兄弟で、自閉症スペクトラムで過去のトラウマを抱える役のオ・ジョンテと、そんな兄を守る精神病院に勤務する弟役キム・スヒョン。
オ・ジョンテはランキング第1位『椿の花咲く頃』に出演していた名バイプレイヤーです。今回の役も上手い!最高!もう大好きです。
サスペンス、コメディ、ラブロマンス、色々な切り口で見せてくれます。
第7位
『今日もあなたに太陽を~精神科ナースのダイアリー~』
医療系ヒューマンドラマです。内科から精神科病棟へ異動になった心優しい看護師ダウン。患者に寄り添い、誠実に仕事に奮闘するダウンでしたが、ある出来事に激しいショックを受けて、自らがいつのまにか病んでしまいます。
看護する側にいた自分が看護される側に回ることへの葛藤、世間の目、評価が赤裸々に描かれています。また、どんな過程を経て重症になり、回復への道を辿るのかということについて、まるで自分のことのように追体験できるリアルさは、脚本と役者の力量があったからこそなのでしょう。泣けます。
第6位
『ウヨンウ弁護士は天才肌』
文字通り天才で、自閉スペクトラム症をもつ新人弁護士ウヨンウを、なんとも愛くるしいキャラクターに仕上げているのは、ウヨンウ演じるパク・ウンビンの魅力そのものであり、また、よく研究し、役作りをしたのだなと思います。
法廷ドラマなので、勝訴を目指して様々な糸口を掴んでいくのですが、ウヨンウの天才的な頭脳は切れ味最高で痛快です。ですが、それだけではなく、障害があるゆえの苦悩やもろさ、彼女を支える周囲の人々の愛情にほろっときてしまいます。
まとめ
こうやってご紹介できることに、この場を借りて感謝です。
今思えば、韓国ドラマに通じるような人間臭くて面白いものが、昔の日本ドラマにもあったと思います。『時間ですよ』、『寺内貫太郎一家』、『パパと呼ばないで』。どれも故向田邦子さんが関わったものです。彼女が飛行機事故に遭ってお亡くなりにならなければ、今のテレビ業界も違っていたのでしょうか。俳優といい脚本といい、ずいぶん差が開いてしまい残念です。