地震だ台風だと災害の多いこの国では、国民の防災意識は高い方ではないでしょうか。人々は、防災グッズを詰め込んだバッグを、いつでも持って避難できるように、玄関付近に備えていますよね。
メディアであれだけ報道すれば、自然と防災意識も高くなるでしょう。
では、お米は?
日本人の主食は米です。他でもない主食です。
備えていましたか?
備蓄米を持たない日本人
お米のことは盲点というよりも、眼中になかったと言うほうが当たってるかもしれません。見落としていたのではなく、全く関心がなかったということです。店に行けばいつでも買うことができ、メディアは表立って言わない。でも、後継者不足や高齢化で第一次産業を支える人口が減っているのに加え、この異常気象による収穫不足という現状については、目立たずとも、ちらほらと、もう何年も前から漏れ出ている情報です。こういう情報が一部、間接的に流れていても、自分たちの暮らしに照らし合わせて、直接的にとらえはしない。私たちは、そういう思考回路が退化してしまっているのではないかと感じています。
これは日本人に対する警笛かもしれません。誰もが関わる主食である米を通して、全ての人々に、そのことに気づくようにということではないかと。メディア任せ、政府任せではなく、主体的に考え、メディア以外のところに自ら進んで情報を取りにいかなければなりません。
私たち日本人はどうしてしまったのでしょうか?
なぜそう妄信できるのでしょう。
自分で考えたり、行動しなくてすむから楽ではあります。
でも、言われるとおりに生きてきたのに、なぜ?と思うことが、これまでお米以外にもあったはずです。
その違和感をスルーしてはいけません。私たちは、もうそろそろ目を覚まして、しっかりと周りを見渡さなければならないのです。できるだけ遠くまで。
自らの自戒の念を込めて言いますが、今までのような烏合の衆ではいけません。
こう言う私も、ハタと気づいたのが二年前で、それから慌てて大都市から田舎へ移住し、それまでやったことのない自然農法で家庭菜園を始めました。米の高騰が問題になる前から、米の備蓄も少しずつ始めており、現時点で今後1年半分の量が残っています。農家さんは自分用に、常に2、3年分くらいは備蓄していると聞いています。
米だけではありません。乾燥大豆、小豆、海藻、味噌、醤油などの欠くことができないものも、ちょこちょこと備蓄に努めてきました。家庭菜園で初収穫を迎える前から、スーパーで野菜を買って干し野菜をあれこれ作ってみたりしました。保存食作りの練習のためにです。自分にできることをやり、長期的なローリングストックをやっているだけです。
保管方法・味はどうか?
移住してきて、知人からお米を頂いたことがありました。暖かい時期で、少し置いておいたら、お米に虫がわいていました。コクゾウムシというそうです。今までスーパーで、食べる分しか買ったことがなかったので、置いておくとこうなるんだ!と都会っ子の私には驚きでしたが、これが功を奏しました。
恥ずかしながら、お米の長期保存には何らかの対策が必要だと、初めて知りました。
それで色々調べてみて、冷やすか、真空パックにするかという解決方法に至りました。
まず、新たに冷蔵庫か冷凍庫を購入しようと考えましたが、何しろコツコツ貯める備蓄の量が、半端ではない量になるので、家庭用のものでは間に合いません。でも、業務用だと、収容量は問題ないのですが、「設置場所の状況によっては設置できない場所がある」と小さく書いてありました。床の耐久性の問題や水平を維持できるかということのようです。農家さんのような土間の納屋があれば問題ないのでしょうが、一般家庭ではやめた方がよさそうです。値段もお高いです。
残された選択肢は真空パックです。私が購入したのは米の保存専用に作られた保存袋で、一袋に30kg入れることができ、確か2000円ほどだったと思います。袋は極厚で脱酸素剤がついていて、「真空・無酸素・遮光」が可能になります。効果は以下のとおりです。
・無酸素なので、虫や卵が完全に死滅
・カビの生育を抑制
・おいしさに影響する乾燥を防ぎ、水分量を一定に保つ
・酸化(古米化)を抑制し、鮮度を保つ
・常温のまま保存できる
掃除機で脱気ができますが、ルンバをお使いなら、吸引ポンプが必要ですね。
保存期間は、検証の結果、3年ほど持ちこたえられるそうで、袋は繰り返し使用可能です。
これだと分散させて置いておけるので、床の心配は無用ですね。
まとめ
これからの暑い時期に、大切なお米を劣化させずに美味しくいただくために、ご家庭に合わせて保存方法を吟味してみてください。